The 17th QLC seminar
Speaker:Prof. Kazutaka TAKAHASHI (Institute of Innovative Research, Tokyo Institute of Technology)
Date & Time : Wednesday, November 25, 2020. 15:30~
Place:Mito campus, Ibaraki University.
※If you wish to join this seminar, please register at this site.
Zoom information will be sent on the day of this seminar to those who registered before noon on November 25 (Japan Time).
Title:断熱ショートカットとダイナミクスの構造:周期駆動系への応用
Abstract:
操作・制御の問題では、与えられたハミルトニアン(時間発展生成子)の運動方程式を解いて状態を得る代わりに、望みの状態を指定してハミルトニアンを定める。参照ハミルトニアンの断熱状態をターゲット状態として用いるのが断熱ショートカット(shortcuts to adiabaticity)の方法である。さまざまな実装方法が議論されている。断熱状態はBerry位相のような幾何学的効果の記述に用いられるが、そのことをよく考えてみると、任意のダイナミクスにおいて幾何学的な意味を見出すことができる。
本講演では、断熱ショートカットの基本的な考え方およびダイナミクスの普遍的な構造を概観したあと、外部から周期的に駆動された確率過程の系を扱う。平均バイアスがゼロでも有限のカレントが生じるThoulessポンプの現象や、高周波領域におけるFloquetの方法、完全計数統計とゆらぎの関係式などについて統一的に議論する。
[1] K.T., K. Fujii, Y. Hino, and H. Hayakawa, Phys. Rev. Lett. 124, 150602 (2020).[2] K.T., Y. Hino, K. Fujii, and H. Hayakawa, J. Stat. Phys. (2020) doi: 10.1007/s10955-020-02661-6
Committee Chair:Masahiro SATO(Ibaraki University)