The 13th QLC seminar
Speaker:Dr. Kohei Yamagami (The Institute for Solid State Physics, The University of Tokyo)
Date & Time : Monday, January 27, 2020. 16:20~17:20
Place:Room 732, Harima Campus for Science, University of Hyogo
Title:共鳴非弾性X線散乱を用いた強相関ニッケル酸化物の電子状態研究
Abstract:
強相関遷移金属酸化物は金属-絶縁体転移、電荷・スピン秩序など多様な物性を示す。中でも、ニッケル系は二次元無限層薄膜の超伝導が報告[1]されたため、強相関ニッケル酸化物の電子状態探索が加速している。電子励起の視点から元素別に電子状態を調べる手法として共鳴非弾性X線散乱(Resonant Inelastic X-ray Scattering: RIXS)がある。近年、放射光の高輝度化の恩恵による測定技術の発展に伴い、エネルギー分解能が向上しており、強相関遷移金属化合物の電子状態研究に用いられている。我々は強相関ニッケル酸化物La2-xSrxNiO4+δ [2]とNd2BaNiO5のRIXSを通じて、銅系と異なるニッケル系の電子状態を観測しており、今後、遷移金属酸化物超伝導研究に繋がる。
[2] K. Yamagami, et al., arXiv:1909.01942.
Committee Chair:Hiroki WADATI(University of Hyogo)